荷物とトレーラーバイクが届いた2006年05月03日 19:34

トレーラーバイクでの生活スタイル
今日は日本からの荷物の第二陣が到着した。段ボール44箱。待ち望んでいたモノが殆どこの便に入れたので、これで生活レベルがかなり向上する。何を入れたか覚えていないモノも多く、開けてみて「あー、これも来たよ」と元々持っていたモノなのに、なぜか新しいモノが届いたような気分になる。
今日はYuのトレーラーバイクがお店に来る予定の日。BeeLineCyclesにtelすると、もう来ているとの事。片づけを途中で切り上げて、まずは大学へ行き、Ackermann先生から紹介されたBaskerville先生への面会依頼メールを送る。英国では血液からの乳酸測定にライセンスがいるので、ライセンスを持っている人で、なおかつbudoriの研究に興味を持ってもらえる先生として紹介された。それから自転車へ行くと、10日前にこの店で買ったTREKの婦人車にトレーラーバイクを取り付けてもらう。取り付けてくれた女性店員はまだ見習い中のようで、店主からいろいろとアドバイスを受けながら取り付けてくれた。取り付ける際には、完全に固定するのではなく、ある程度の遊びをつけないと、カーブで曲がる際にうまく曲がれなくなるとアドバイスされた。
Budoriはトレーラーバイクは初めてで、乗り始めてみると後ろのトレーラーバイクの振動が結構伝わってくる。右折時には車道の真ん中まで行くのだが、長い上に、トレーラーバイクのハンドル幅が広く、またトレーラーバイク自身が傾くので、狭い車道では左車線の車と接触しそうでちょっと怖い。バスの運転手さんに睨まれてしまった。一度家に帰り、Naと一緒にYuを迎えに行く。Naは自分のマウンテンバイクで、budoriはトレーラーバイクを引っ張りながらである。NurseryからYuがニコニコ顔で出てきた。ヘルメットをかぶらせ、早速乗せてみる。最初はスピードを出すと怖がったが、すぐになれて大喜びであった。家に帰るとYuのおもちゃや大好きなぬいぐるみが届いていて、Yuは叫び声を上げて喜んでいた。

またしても不動産屋が2006年05月05日 20:37

天気のいい日だった。午前中は家で仕事、その後、大学。NaはVIP対応があったらしい。その日、街にはQueenが来て、大混雑だったそうである。家に帰ると大家さんのMr.Hullから留守電。「5月分の家賃が振り込まれていないんだけど、何かあったのかな?」という内容。確か不動産屋に自動引き落としになっていたはずで、Naに急いで電話で確認すると、やはり「自動引き落としになっているはずだ」との事。何はともあれ、Mr.Hullにtelして事情を話すと「おかしいな、不動産屋とは、自分(Mr.Hull)に直接払い込む契約にするようになっていたはずだ」と言う。またあの不動産屋がいい加減な仕事をしたかな?こちらはとっくに払い込まれたと持っていた、と言う事はわかってもらい、とにかくMr.Hullが月曜日にChancellors(不動産屋)にtelして確認する事になった。家賃の不払いは深刻な信頼問題なので、ちょっと心配だ。
Naが銀行の引き落としを調べたところ、不動産屋から引き落とされていた。やはり不動産屋が問題のようだ。

タイムトライアルレース2006年05月06日 18:41

息子のWilliam
午前中は自転車の練習に出かける。Witney-Charlbury-Elsnote-Middle Barton-Glympton-Wootton-Kidlingtonで計65.1km。Witneyを過ぎたところにあった菜の花畑(Broken Hatch Fm)写真を撮っていると、地元のサイクリストが声をかけてきた。「オックスフォードに住んでいる」というと、「大学か?」と話を始めた。おじさんであったがかなり走り込んでいるようで、地元の練習にいいコースを教えてもらった。Budoriの好きな坂はBurton on the Waterと言うところにすごいのがあるらしい。その他にもコースを教えてもらった。変わった自転車に乗っているので、自転車の話をすると、ぴかぴかに磨いた16年前のチタン製の自転車との事。Charlbury-Elsnote-Barton間は草原の丘をいくつも超えるコースで、ホントにきれいだった。これが典型的なコッツウォルズの景色なのだろう。このような場所を自転車で走ることができ、ちょっとした幸福感に浸る。

 午後はタイムトライアルレース観戦で、バスに乗ってCumnorという、オックスフォードの西端の町に出かけた。スタートはCumunorの農場でA420という主要道路を行って帰ってくる25mileのタイムトライアルレース。前日にスタート地点とゴール地点を地図上で確認しておいた。しかし、ここだろう、という場所で降りてみるが、明らかに平原の真ん中で家も何もない。スタートはもう終わっている時間で、ゴール地点を見に行くつもりでいたが、これではどこでやっているか、人に聞くこともできない、と、とりあえずとぼとぼと歩き出すと、後ろ車がやってきた。みると婦人と若い青年が乗っていて、婦人が「自転車レースを見に来たの?」と聞く。「そうだ」と答えると「私たちも同じだけど場所がはっきりわからない、車に乗る?」という。なんだかいつもと同じような予想外の展開だが、迷う間もなく乗せてもらうことにした。「A420を西に下ったところにゴールがある」と説明するが、現地でここだと説明できるわけではない。どうももう一台別の車と一緒に走っているようで、電話で連絡している。ちょうどそこへオックスフォード大の選手が止まっていたので、車を止めてもらい、「ゴール地点はどこ?」、と聞くと「この坂を下りきったところだ。行けばわかるよ」と教えてくれた。この二人は親子で、もう一人の息子がオックスフォード大の選手でTTに出場している。車に乗っていた息子は、今日がオックスフォード大の卒業式で、式が終わった後、大急ぎでレース会場に来たとのこと。「弟はいつゴールだ?」と聞くがゼッケン番号もスタート時間も知らない、という。持ってきたスタートリストを見せ、ゼッケン60番であることを確認する。ゴールで観戦している人に聞くと、もうすぐ60番が来るという。大急ぎで車を止めて、ゴール地点に向かうと、両親、兄、おじいさん、と家族総出で卒業式とレースに来ていることがわかった。息子のWilliamがちょうどそこへやってくる。タイムトライアル専用バイク、スキンスーツ、エアロヘルメット、と完璧なプロ仕様である。少しBen Stoneの話を聞いて、優しいお母さんから紅茶を頂いて、その後バスで帰ってきた。レースが見られてよかった。

先生の家でパーティー2006年05月07日 19:48

 今日は担当の先生であるAckermann先生の家でパーティがあり、家族で出かけた。先生の家はBotley road沿いの丘にあり、きれいな広い庭のあるお宅であった。料理とお酒が並んでいて、料理は殆どAckermann先生が作ったそうだ。おいしかったので、驚いた。Brunel大のCostasを紹介してもらい、工学と運動生理を融合した新しいコースを立ち上げるのだが、ポストがある、と言われどきっとした。自分の研究の説明をしたが、先生が考えていたのはもっとバイオメカニックに近い事のようだ。しかしこの分野に工学的なアプローチをしている研究は殆どない、と先生も言っていて、これから始めようとする事に近い事を考えている先生がいる事には勇気づけられた。自転車選手であるBen Stoneとも少しだけ話をした。彼は奥さんを連れてきていて、ものすごくきれいな奥さんで、結婚していたのにも驚いた。同じコースの学生とも初めて話をする事ができた。皆スポーツ選手が殆どで、工学分野からの研究者はやはり希だ。残念ながら写真を取り忘れた。

Dr.Baskerville2006年05月08日 05:44

今日はAckermann先生に紹介してもらったDr.Baskervilleに面会に行った。イギリスでは乳酸測定にライセンスが必要なので、自分の研究を進めるのにはその手助けをしてくる人が必要なのだ。Baskervilleと言うとシャーロック・ホームズの「バスカービル家の魔犬」を思い出してしまう。Dr.Baskervilleはオックスフォード大で講師をしているが、本来は外科医で、街の中心地で開業している。ビルの入り口に入ると、ちょうど扉の向こうから出てきた人が、”budori?”と聞いてきた。この人がBaskerville氏であった。部屋に入り、自分のこれまでの実験結果を見せて、目的、考えている事などを説明すると「これが正に自分がやりたいと思っていた事だ」といい、今度は彼の状況を説明してくれた。この研究テーマを数年前から考えていて、今年から本格的にプロジェクトとして始めようと考えている。測定機器は殆どあるが、酸素消費量の計測だけができないので、なんとかしたい、と言う。トライアスロンの選手ならばナショナルレベルの選手、ボートならオリンピックのメダリストを紹介できるが、自転車選手の候補者としてはやはりBen Stoneがベスト、との事であった。やはり彼に頼む事になるのかな。しかし今日は、自分のやっている研究を面白いと思う研究者がいて、一緒に手伝う、と言われ、ちょっと嬉しかった。